第6話 宴(うたげ)
最初のたくらみに失敗した将監は今度は宴(うたげ)を開きました。
照手姫は、いやな予感がしたのでとめましたが、小栗はまねきにおうじました。
照手姫の父であるお殿様も同席して 宴はなごやかにすすみました。
将監は、「小栗殿どんどん飲んでくだされ」と二口(にくち)ちょうしをさしだしました。
じつは、このおちょうしは中がふたつにわかれていたのです。
将監が飲んでみせた方は、普通のお酒で、小栗の飲む方には毒が入っていました。
「おのれ将監、はかったな・・・」
油断して毒を飲んでしまった小栗は無念の死をとげました。
小栗を助けようとした家来たちも将監の一味によってひとりのこらず殺されてしまいました。